法人に贈る胡蝶蘭が高価な理由とは

なぜこんなに高いのか?

法人ギフトで人気がある胡蝶蘭は、他の花よりも高価です。
安くても1万円は超えます。
安いものはサイズが小さいことや、萎れかけているものもあり、法人ギフトにしては少し寂しいものになってしまいます。
状態が良く、サイズもそれなりのものを選ぶと3万円ほどします。
高いものでは5万円を超えます。
胡蝶蘭は、なぜこんなに高いのか、疑問に思ったことがある人もいるのではないでしょうか。
それには理由があります。
一つは、育成に手間と時間がかかるからです。
他の植物とは異なり、種から自然に発芽することは珍しく、人工的に発芽させて苗を作らなければなりません。
無菌状態のガラス容器の中で、一つずつ丁寧に作っていく必要があり、その工程だけで2年ほどかかります。
また、苗を輸入するとなると輸送費がかかり、苗から花を咲かせるまでにもさらに3年かかります。
一つの花を咲かせるまでに5年ほどかかるため、簡単にできる作業ではないということがわかるでしょう。

環境の維持とプロの技術が必要

環境の維持が難しいということも高価な理由としてあげられます。
胡蝶蘭は熱帯の花であり、日本国内で育てるには適温を維持しなければなりません。
特に夏場や冬場は電気代がかかり、少し環境が悪くなるだけで咲かないこともあります。
また、咲いたものを輸入するとなると、国内に到着するまでに揺れや衝撃、気温の変化によって傷むため現実的な方法とは言えません。
そのため、国内で苗から生産したものを販売していることがほとんどです。
傷んだものは価格が安くなっていることもありますが、それを法人ギフトとするのは失礼です。
また、見栄えをよくするための仕立てにはプロの技術が必要になります。
折れないように茎を曲げたり、しっかりと固定したりするのはプロしかできません。
プロの力が必要になることも価格が高くなる理由です。
このように、胡蝶蘭は誰でも簡単に育てられる花ではありません。
販売されるまでに時間と手間暇をかけて丁寧に育て上げられているため、他の植物よりも高価なのです。